最近では様々な形式のお葬式を行うことが多くなっており、その中でも注目されているのが音楽葬です。お葬式の中に様々な曲の演奏を取り入れ、厳かな雰囲気の中で亡くなった人を送り出すものとなっており、特に音楽が好きな人の中には自分の亡くなった時にこの方法で送ってほしいといった考えを持つ人も増えています。しかし一般的なお葬式は静かな雰囲気の中で行うことが多いため、実際には様々なトラブルなどが起きやすいことから、その準備には十分な注意を払わなければなりません。
音楽葬は、葬儀の際に故人様の生前に好きだった曲や、ご家族との思い出の曲、故人様の故郷を思い出されるような曲など、思い入れのある曲を流すことのできる葬儀形式です。音楽を流すことで故人様との思い出や人柄、こんな事もあったなと思い起こされるため、参列者の記憶に残りやすく、故人様に想いを馳せることのできる葬儀形式であることから人気が高まっています。
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マナーを守ることが重要
音楽葬は一般的なお葬式とは異なり、様々な楽器を演奏したり斎場に音楽を流すことになるため、通常のお葬式とは異なる注意点が数多く存在します。その場所が大きな音を出す上で支障がないかを確認する事はもとより、来場者にもお葬式ならではのマナーをしっかりと守ってもらうことが重要なポイントとなっています。服装なども一般的な場合と同じように基本は喪服を着用するべきものであることが多いので、これらのマナーを参列者を始めすべての人に周知徹底しなければなりません。
さらに曲を演奏したり流すことから、一般の民家などが隣接している場合にはこの点にも充分配慮をすることが重要となります。厳かな雰囲気であるから認められると考えられがちですが、実際には比較的大きな音を発生させることになるため、場所によっては行うことができない場合も多いので事前に十分に確認をし斎場や関係者に迷惑をかけないようにすることが重要なポイントとなっています。
参列者に対する事前の説明がポイント
音楽葬はまだ一般の人にはあまりなじみがないことから、参列者の中には戸惑ってしまう人も多いのが実態です。中にはこのような方法に対して異議を唱えると言う人も少なからず存在することが予想されるため、事前に十分に説明を行っておくことが必要です。
また一般的には僧侶等は呼ばずに行うことも多いため、読経も行われないことが多いので注意をしなければなりません。基本的にお焼香などは行われることも多いのですが、これも場合によっては行わないこともあるのでその段取りなどを事前に参列者に説明しておくことがポイントです。
一般的には、本人の遺言で執り行うと言うケースが多く、このような理由であれば致し方ないと考える参列者も多いのですが、中には拒絶反応を示す人も少なくありません。そのため、事前に参列者に対して十分な趣旨説明を行い、その趣旨を理解してもらった上で参列を依頼するのがスムーズに進める良い方法となっています。
遺族の中での意思統一を明確に
亡くなった人と生活を共にしている家族であれば、本人の意志を尊重した形での葬儀の形式は非常に望ましいと考えるものですが、親族の中にはこの形式をよしとしない人も存在するものです。これはすべて音楽葬が新たな形式の葬儀であると言う認識に乏しく、特に僧侶を呼ばずに曲で送ると言う形式には違和感を持つ人も少なくありません。そのため、親族間で音楽葬に対する意識を十分に統一し、その内容に関して相互理解をしておくことが重要なポイントとなっています。
一般的には日本の場合それぞれの家ごとにお葬式のスタイルが代々受け継がれていることが多く、これを変える事は非常に大きな問題を招くことにつながる場合もあります。またその意思統一が図られていないと現場で様々なトラブルが発生することも少なくありません。これが周囲の人に迷惑をかけてしまうことにつながる場合もあるので、十分にその進め方などを確認し、及びすべての親族に対して理解を求めることが重要なポイントとなっています。
お寺や葬儀場との綿密な打ち合わせが大切
音楽葬は日本では比較的前例のない葬儀の方法となっているため、これに対応することができるお寺や葬儀場は非常に少なく、できないと言う場合もあります。そのため、事前に十分に打ち合わせを行っておくことがとても重要となっています。
特にお寺等の場合には僧侶が読経を行うのが一般的なスタイルとなっており、これを行わない事はその教えに反すると考えられてしまう場合も少なくありません。例えばお寺と檀家の関係があった場合にはこの中で音楽葬を行う事は非常に難しいものとなることも多いものです。必要に応じて様々な打ち合わせを事前に行い、お互いに問題がないようにするための様々な準備を行うことが必要となってきます。
加えて周囲に対する影響や、場合によっては騒音問題などにも配慮することが必要となるため、綿密に関係者と打ち合わせをすることが必要です。最近ではお寺で音楽葬を行うと言うことも増えていますが、この場合には十分に僧侶とその式次第に関し綿密に打ち合わせることが必要となってきます。
まとめ
音楽葬は音楽が好きだった人を送るには非常に良い方法となっており、その思いを叶えてあげたいと言う人も少なくありません。しかし日本の一般的なお葬式とは異なるスタイルであるため、葬儀場やお寺とトラブルになってしまうことも多いものです。これを未然に防ぐためには様々な準備を綿密に行うことが必要であるとともに、葬儀場やお寺に迷惑をかけないようにするための段取りなども重要なポイントです。事前に十分にすり合わせを行い、考えられるトラブルを全て事前に対処しておくことが大切となります。